~第18話~タージマハルに入らない

ぱんっ!

ぱんぱんっ!!

パンパンパン!!!

「あぁぁぁぁぁぁ!!!うるせーなーなんだよ!?」

「起きてよー

もうお昼だよー」

なんだあんど・・・

ラフールかーい( ゚Д゚)

なんでお前が部屋に来て俺を起こすわけ?

お前店員だろ?

もうちょっと寝かせて・・・

 

ぱん!!

ぱんぱん!!

パンパンパン!!!

スヌーズ機能とかいらないから!!

にやにやしながら俺の足元で手を鳴らすラフール。

分かった起きるよ起きればいいんでしょ。

「仏の清水」と呼ばれる俺も本当に寝起きだけは悪いんだ。

思えば「仏の清水」が寝ているところを起こそうとして殺されそうになった奴も過去に何人かいるのではないだろうか。

恐るべし「仏」だろ?

寝起きの「仏」「疲れたオウム」に挟まれる「影」

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昼飯を食って俺たちはタージマハルとやらを見に行くことにした。

タージマハルを聞いたことない人は少ないと思うが、このタージマハル

建設に22年ほどかかってるらしい。

すげぇ。

スケールがインド級

ものすごい暇人が作ったに違いない。

てことは相当凄い建物なんだろう。

そもそも誰が何のために建てたんだろう?

・・・。

昔の王様が死んだ女王様のために作っただそうです。

墓!?

でかくね!?

墓のくせに。

さきたま古墳しか知らない田舎者からしたらスケールがインド級

そして僕たちはいざへ!!

「歩いて行ってもいいけどせっかくだからサイクルリキシャ―乗ってみたい!!」

安藤先生「いいよ歩いて行けば」

「だって乗ったことないじゃん!!乗ろうよ!!」

安藤先生「わかったよ乗ればいいよ・・・」

「へいリキシャ―!!タージマハルまで行きたいんだが!!」

自転車おじさん「任せときな!!乗りな!!」

チャリンチャリーン!!

ギャン!!

「おい!!おじさん!!犬踏んでるよ!!」

犬ひきおじさん「よし着いたぞ~!!見てみろ!あれが入り口だが混んでるだろう?」

「ほうほう・・・すごい混んでるね。人気スポットなんだね」

優しいおじさん「空いてる入り口があるからそっちまで連れてってやろうか?」

「そうだね・・・あの列に並ぶ自信はないや」

張り切りおじさん「よーし出発だ!!」

チャリンチャリーン!!

来た道をまっすぐ走るおじさん。

くそじじい「よーし着いたぞー!!

そこの路地からは入れるぞ~!!

往復で30ルピーだ!!」

仏の清水「てめぇぇぇぇぇ!!ここさっき俺たちが乗ったところじゃねーか!!最初に言えよ!!入口見て戻ってきただけじゃねーか!」

おじさん「はーいすいませーん」

しっかり15ルピー払ってお別れした。

タージマハルに着き入り口の看板に目が行く

『入場料10ドル』

ドル!?

久しぶりに聞いたよその通貨!!

10ドルってことは???

計算するとめちゃくちゃ高い!!

日本人を舐めるなよ!!

今の俺に知らない奴の墓を見るのに10ドル払える力はない!!涙

な?安藤?

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安藤「せっかく来たから入ろうか!」

貧乏仏「やだ!!」

ちょっと残念そうな安藤を横目に僕はタージマハルのたかーい塀に沿って歩き出したのだった。